盲点。

今まで、数限りないHDDクラッシュの憂き目にあってきたため、基本的には「外付けHDD」と「クラウド」の2局集中でデータ管理を行ってきていた。

なので、HDDが物理的に壊れているようです、と非情な宣告をなされても、まあいいや、と軽く思えた。

大事なデータはクラウドしてあるし、と。

ただひとつ、盲点があった。

DL型のソフト……

執筆環境をととのえるために4月に導入したばかりの、scrivener3……

あのデータは、外付けでもクラウドでもなく、ローカルだった……

ということはつまり。

ああでもないこうでもないと、試行錯誤して練り上げたプロットと、また別の機会に使おうとフォルダに放り込んだ思いついたネタの数々……あれが、永遠に、失われたということ……。

目の前が霞むのは、暑さのせいかしら……

デジタルのはかなさをかみしめているのです。

世は無常……データは無情……

あああ、またゼロからの再出発……

失われたものに限って、すごくいいものだったように思えるのは、人間の性でしょうか。

悔しいから、もっとずっといいのを思いついてやる、と、自分で自分に宣戦布告する熱帯夜なのでした。

はなうたとくちぶえ

冬森灯

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