(執筆中)
冬が好きだ。
しんと静まった、朝の気配がとくに。
肌がぴりぴりするほど冷たい空気、まだ暗い空、吐く息の白さ。
冷え症でないのなら、もっと好きだと思う。
冷え症すぎてたいした寒さにならないところに住んでいるのに、足がしもやけになる。
いま書いている物語は、しもやけとは縁遠い、初夏が舞台だ。
暑すぎて、喉がからからに渇くヨーロッパ。
無精髭の男と、トイプードルが主人公。
ある日突然に、彼らが私の脳内スクリーンに映し出された。
そこから彼らと一緒に旅を、続けている。
旅は、もう少し続きそうだ。
そう、初夏の頃までは。
朝の空気を吸い込んで、気持ちだけまた、初夏の日差しの中へ。
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