自動車泥棒防止策
このひと天才だ、と思う人に、平凡な私はよく出会うのだけれど、素晴らしい友人たちの極めて秀逸なアイディアに触れたので、ぜひここにご紹介をしておきたい。
友人と三人で話していた時のことである。
たしかきっかけは、スマートキーの電池が切れた話だった。そこから、あれは危ないんだってね、と一人が話し出した。郷里のお向かいさんが、旅先で車を盗まれたが、それがスマートキーだったという。
新聞やテレビを賑わせる話が、急に「友達のお向かいさん」になると、親近感と実感が湧いてくる。ドキュメンタリーを見ていた友人が手口についてこと細かに説明してくれた。そこから私たちは、自分たちがとれる「自動車泥棒防止策」について、真剣に話し合った。
まず「アナログが一番」であること。スマートキーではなく、じかに差し込んでエンジンをまわすキーがよい。(よって、電池の切れたスマートキーは、電池は入れるべきではない、と決断が下された。電池は入れずそのままじかに差し込んで使うがよい)
続いて「高級車に乗らない」。この点に関しては、三人は三人ともクリアしていたので問題ないが、問題はたとえば、郷里の両親や親族の乗る場合である。頑丈で長持ちするからといい車に乗っていたり、退職金で憧れの車に乗ったりもする。また、自分たちだっていつ宝くじが当たって、税金対策にいい車を買うとも限らない「自分ごと」だ。
鼎談は真剣味を増した。
「ぶつけてへこんでたり、引っ掻き傷があるのも、狙われなさそう」擦ったり、ぶつかったりした傷は、直さずにそのままにしておくのが良さそうだ。ボロボロなほどよい。
「あとは色だね。目立つ色がいい」どピンクとか、まっ黄色とか、白や紺などよく目にするやつではなくて、とびきり派手で、一度見たら「どこそこの、だれそれさんの車」とわかるやつ。
そこで、冒頭の、友人の天才発言が飛び出した。
「ペイントだよ!痛車にすればいいんだよ!」
ほんっとに天才だと、その才能をちょっと妬ましく思うほど、素晴らしいアイディアだ。ピンク色とかで、でかでかと目や胸の強調された2次元女子とかが描かれていたら、きっと、目立ちすぎるのでどんなに高級車であっても泥棒されないのではないか。
というわけで、高級車をお持ちのみなさん、これからは自動車泥棒対策には「痛車」です。たぶんもう泥棒を心配する必要はありません。まあ、ご近所ではちょっと遠巻きにされるかもしれませんが。なんなら、防犯にと地域ぐるみでどうでしょう。みんなが痛車にしていたら防犯率はかなり高まるのでは。泥棒も怖くて近づけない迫力が出るのではないでしょうか。
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