クッキングアップルの季節

季節の変わり目だからでしょうか、夏の終わり、ちょっと無理をしたら体調を崩してしまいました。気圧と気候の変化に体が追い付かなくて、全く動けなくなってしまい、数日こんこんと眠り続けました。熱などその他の不調はないのに、食事やお風呂に起きると、息切れして、倒れてしまうほど。

季節とうまくつきあえていないなぁと感じて、ふと、思いつきました。

季節のものを、食べてみよう。

もちろん夏野菜はたっぷりおいしくいただいているのですが、少しパンチのきいた食べ物で、体と対話してみたらどうかなと。頭の中に浮かんだのは、緑色のりんごでした。それも、いわゆる生食用の青りんごではなくて、クッキングアップル。『うしろむき夕食店』執筆時に、取材のつもりで取り寄せたりんごでした。

4皿目、夢を追いかけ続けることに悩む透磨くんと、それを支える深玲ちゃんの物語で登場する、「甘くないりんご」です。

どんな味なのか見当がつかなかったので、長野の農園さんからクッキングアップルのひとつ、「ブラムリー」を取り寄せました。執筆時はシーズンも終わりかけの頃で、最終便とうたわれた一箱が奇跡的に手に入って、小躍りしたのをよく覚えています。1つ2つあれば十分なのですが、販売はキロ単位の箱売り。届いた時には、たくさんの青りんごを前にちょっと途方にくれました。思いつく限りおすそわけしても、まだまだ余っているのです。


そのまんま食べた印象は、作品の中でお楽しみください。

加熱したときの変容ぶりには、驚きます。楽しくて、ジャムを何度も作りました。砂糖を加えてレンジで加熱するだけでもジャムができてしまう手軽さも面白く、香りがよいのです。りんごの味と香りがくっきり際立つので、ジャムやアップルパイのほか、サラダや、お肉の付け合わせなどにも。せっせと作って食べていたら、あまり時もおかずに、すっかりなくなりました。


今の季節しか食べられない自然の恵みに、元気をもらおうと思います。

季節の変わり目。みなさまも、お体、お大事になさってくださいね。

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