またしても…書店閉店に思うこと。

駅に直結していた書店さんが、閉店していた。

最寄り駅から数駅先の、充実した絵本コーナーがこどもたちに人気の(そして私のような絵本好きの大人にも)書店さんだった。

大手ではなかったけど、売り場面積の大きな書店さんだったし、居心地のいい、素敵なお店だった。書店員さんたちがキビキビしていて、いつも気持ちのいいお店だった。

この駅で用事があるときは、その前後に時間をとって、ふらっと棚を見て回っては、お目当てとは違う本を連れ帰ってくるのが大好きだった。一般書も文庫も雑誌も児童書も、たっぷり見て回っては、同じビルのコーヒー屋さんで開くのが楽しみで。下手したら、本来の用事よりずっとこちらの時間の方が長かったりした。

ほんとに、素敵な書店さんだった。

悲しいけれど……心からの感謝を、ここに記しておきたい。

お世話になりました。

ありがとう。

昨年春先に、一番最寄りの、地域に根差した書店が閉店し、隣町にあった書店も閉店し、本を買おうと思うと駅まで出なければいけなくなった。

駅まで行けば本がある、と、私は思っていたけれど、今回のその書店の閉店は衝撃で、駅前だからってちっとも安心できないのだと戦慄した。

今回のこのお店だって、一ヶ月前には、閉店するなんてどこにも書かれていなかったのに(内部では決まっていたのだろうけどね)。

たしかに、ネットでぽちっと注文するのは楽だし、店先にない本もネットにはあったりするし、便利だし、私もヘビーユーザーの部類だろうと思う。

だけど、地域の書店さんでお買い物が減るっていうことは、ふらふら棚を見てまわって、思わぬ本と出会うあの時間が、消えるってことなんだなとしみじみ思う。

私が少額買い物するのなんて、焼け石に水なんだろうけど、それでも、本屋さんが好きなものとしては、たとえ少しであっても本屋さんでお買い物しようと、思うのでした……。

はなうたとくちぶえ

冬森灯

0コメント

  • 1000 / 1000